ドライアイ

角膜表面には涙液層と呼ばれる涙の層があり、それが眼を開けている間に破綻し目の表面が乾燥することで不快感を感じる病気をドライアイといいます。
ドライアイの原因は多岐にわたりますが、主に(ⅰ)涙液分泌が減少するタイプと(ⅱ)蒸発が亢進するタイプがあります。

点状の傷がたくさん見られます

 

(ⅰ)の代表はシェーグレン症候群です。涙腺や唾液腺等が破壊されて涙液や唾液分泌が減少し、ドライアイやドライマウスが生じる疾患です。
(ⅱ)の主な原因の一つはマイボーム機能不全(Meibomian Gland Dysfuntion:MGD)です。涙は「油層」「水層」「ムチン層」の3つの層からできており、水層(水分)は蒸発しないように油層(油分)で覆われています。油分は睫毛の生え際にある「マイボーム腺」から分泌されています。その機能が何らかの原因で低下している状態をMGDといい、油層が減少すると涙の蒸発が亢進してドライアイが発生します。ドライアイ患者の約85%がMGDであることが報告されています。なお、MGDは他にも目の不快感や麦粒腫や霰粒腫(いわゆるものもらい)の原因になります。
ドライアイに対しては点眼の組み合わせ、また涙点プラグや粘弾性の物質で涙道を閉塞させて涙を増やす治療を行うことで改善を図ることが一般的ですが、新しい光によるIPL(Intense Pulse Light)治療も注目されています。

 

IPL(Intense Pulse Light)新しいドライアイ治療
IPL治療

IPLは医療用の特殊な光のことで、これを用いたドライアイ治療はアメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受けています。日本のMGD診療ガイドラインでも「自覚症状、マイボーム腺開口部や周囲所見、涙液層破壊時間(BUT)角膜上皮障害などの高く所見の改善に有効である上、有害事象の頻度が低く、軽度で可逆的であることからエビデンス的には実施を強く推奨する。ただし保険適用はないことから実施については弱い推奨にとどめる」とされています。当院で導入している「OptiLIGHT M22」(ルミナス・ビー・ジャパン株式会社)は『MGDを伴うドライアイに対する治療』を目的としたIPL治療器として、日本で初めて薬事承認(2022年12月21日付)を受けています。眼科領域に特化したモードがあること、あらかじめ治療プロトコルがセットされていることから安全性と簡便性を備えた治療です。MGDに対しては3-4週間おきに4-5回実施します。注意点は自由診療であること、術後2週間は紫外線にあたるときに日焼け止め(SPF50)を使用すること、患者様によっては施行時に輪ゴムではじかれる程度の痛みがあること、施行後に皮膚の赤身やヒリヒリした痛みがでたり、照射後にしみや肝斑が明瞭になることがあります。また、水分不足によるドライアイには効果は期待できません。

 

あなたのドライアイ「MGD(マイボーム腺機能不全)」が原因かもしれません
マイボーム腺機能不全

日本のドライアイ患者数は2000万人以上といわれており、多くの方々がドライアイに苦しんでおられる状況にあります。ドライアイ患者の約86%がMGD(マイボーム腺機能不全)であることが、最近の研究で明らかになりました。あなたのドライアイ症状はMGDが原因かもしれません。

 

MGD(マイボーム腺機能不全)とは?
MDG

まぶたにある”マイボーム腺”が詰まり、きれいな油が分泌されなくなる疾患です。油の分泌が低下することで、涙が蒸発しやすくなり、ドライアイ症状が生じると考えられています。
従来のドライアイ治療は、目薬での治療が基本でした。しかし、長年治療を続けてもドライアイ症状が改善されない方も多くいらっしゃいます。
ドライアイは単なる「乾き目」ではなく、目の不快感や痛みなどの症状を伴う疾患です。放置したり、悪化すると目の表面に傷が付き、感染症など他の疾患を併発することもあります。

 

ドライアイ最新治療機「OptiLIGHT M22」

当院ではドライアイ最新治療機であるOPTILIGHT M22を導入いたしました。
IPLという特殊な光を照射することによってマイボーム腺のつまりを解消し、ドライアイ症状を改善することが可能です。

ドライアイ最新治療機「OptiLIGHT M22」
ドライアイ最新治療機「OptiLIGHT M22」
ドライアイ最新治療機「OptiLIGHT M22」
ドライアイ最新治療機「OptiLIGHT M22」

 

治療方法

こめかみ、ほほ、鼻にIPLを照射します。

治療法
IPL治療の適応か、検査 ・診察を行います

化粧、日焼け止めを落とします

アイシールドを両眼に乗せます

照射領域にジェルを塗布します

IPLを両こめかみ、両ほほ、鼻に合計約26ショット照射します

ジェルを拭き取り終了です
注意事項

・治療時間は15分ほどです。
・3~4週間おきに4回の治療を行いマイボーム腺機能不全の改善を目指します。
・その効果は患者様によって異なります。
・治療後は紫外線などの光に敏感になりますので、日焼け止めをご使用ください。
・洗顔や化粧は治療当日から可能ですが、強くこすったりしないようお願いします。

 

料金

本治療は自由診療であり実費負担の治療となります。
※価格は全て税込み金額となります。

ドライアイ IPL治療

1回目 5,500円
4回セット 16,500円
5回目以降(1回) 7,700円

霰粒腫 IPL治療

1回目 3,300円
2回目以降(1回) 4,400円

お気軽にお問い合わせください。072-622-1132受付時間 9:30-18:00
[ 土曜午後・木曜・日祝除く ]